日韓「最も美しい村」交流報告2011-8
「韓国で最も美しい村連合」設立準備委の代表団が北海道美瑛訪問
2011年7月29日~31日
美瑛全域
NPO法人日韓文化交流会がコーディネートして日韓文化交流において主要な事業として推進している「美しい村」運動がこれから韓国でも本格的に進行される様子である。去る2月に「日本で最も美しい村連合」実務団が韓国へ訪問してこの運動を紹介してから、今度は「韓国で最も美しい村連合」を設立するための代表団が日本を訪問した。韓国ではチェ・ミキョン団長をはじめ4人が参加した。代表団は美瑛町庁を訪問して浜田 哲町長と会った。
浜田町長は韓国代表団に日本の美しい村連合の設立背景と今までの活動を説明しながら美しい村運動こそが都市文化によって発生される人間性喪失と環境破壊に対する一番具体的な対案であるといった。
“都市が農村より良いという考えを変えないといけません。都市の退廃的な文化を克服するのも農村文化です。そして、この運動を推進する人も美しくならないといけません。”
これにチェ・ミキョン団長は韓国の近代化を導いたセマウル運動は伝統を無視して建設中心の運動であったなら、この美しい村運動は韓国の美と伝統を再発見して自然環境と伝統と未来が一つに連結するWELL BEING時代の新しいパラダイムを持つ運動になると説明した。
“韓国の産業化は伝統を否定する方向で進めてきました。今、田舎では都市を真似して高層マンションを建てていき、周辺環境と合わない風景です。今からは本来の姿に戻らないといけません。 ”
次の日、代表団は美瑛町の案内で農村風景を見回った。美瑛は1971年から風景写真家によって世に紹介された。特に前田真三氏が撮った美瑛の風景写真は写真集や広告によく使われ、テレビに放送されてからは広く知らされるようになったのだ。
“ここと似たような風景は韓国のどこに行っても見られる風景ですが、しかしここと違う点はここの農業は観光化されていることです。畑もよく整理整頓されているし農夫たちも観光を意識して周りを美しく飾ろうと努力している事です。”
丘の上に立つ普通の木も名前とストーリーがついている。哲学の木、マイルドセブンの木、ケンとメリーの木 など。人々はその木と丘につけているストーリーを考えながら散歩を楽しみ、またその意味を拡大していく。
美瑛本通商店街は村作りの国家的なモデル事業として指定される程力を投入したところである。もともと商店街にあった国道が他のところに移ってからこの街はさびれ始め閉店する店が続出した。それで町は国の援助を受け、美瑛丘と似合う景観を作るために三角屋根の家、美瑛産の石、店の外壁に創業年度をつけるなどで、美しくて特徴ある街が再誕生した。今はこの街も美瑛丘とともに有名な観光スポットになっている。
美しいことは相手を倒して勝つ事で得るものではなく、相手を理解し、共に生きるために努力するところから生み出すことである。人と人が、人と自然が、そして人と伝統が和合してハーモニーを作っていくのが美しい村運動の本質である。
「韓国で最も美しい村」連合は8月16日ソウルで創立大会を開く。「日本で最も美しい村連合」は会長を始め代表団を派遣する。NPO法人日韓文化交流会は日本と韓国で展開される「美しい村」運動を通して村と村、住民同士でもっと広い範囲の新しい交流が出来るように緊密な協助関係を持っていく予定である。
<以前の記事はこちら>
◆日韓「最も美しい村」交流報告
―「日本の最も美しい村」連合が韓国と本格的に交流を始めるー
日時 2011年2月22日~27日
場所 済州 丹陽 ソウル 等