韓国語を通して被災地住民交流と心癒し
(GFSC希望のコミュニティ形成プロジェクト)
―東日本大震災地大船渡で韓国語講座開始―
4月13日仮設文化センターで韓国語教室が始まった。先生になるユン・ファンシクさんも今仮設住宅で生活している。隔週金曜日19:00から授業
(写真提供:チャイルド・ファンド・ジャパン)
“大きな地震そしてとてつもない津波で町は一瞬のうちに廃墟と化しました。しかし自分の家は山のほうにあるので流されるとは思いもしませんでした。初めはこの実状が受け入れられなく、現実なのか夢なのか区別できませんでした。しばらく後に流された自宅を探したところ全てが壊れ形も歪んでいる中、なんと私の部屋の中に韓流スター、ソン・スンホンさんの写真が残っていました。これこそ私がこの家に住んでいたという唯一の証拠です。今は、私に元気を与えてくれる宝物です”
(Oさん)
4月15日チャイルド・ファンド・ジャパン、地域コミュニティとで、韓国語教室運営の打ち合わせ。仮設ではあるが、地域カルチャーセンターが出来ている。
がれきは撤去したとしても復興への道はまだまだ遠い。
仮設住宅が並んでいる。新しいコミュニティ作りが課題である。
東京から車で6時間半、休憩なく走ってこのくらいかかる岩手県大船渡市に4月15日訪問した。三陸の地で最も被害が大きかったこの都市で、韓国語を通して仮設住宅に住む住民たちの交流と心の癒しプログラムが4月13日から始まった。
“韓国語を勉強したくて1時間半も離れている水沢まで行こうと思った時に大船渡に韓国語教室ができることを知りすごく嬉しくなりました”と言う上野さん。韓国時代劇ドラマが好きな上野さんは仮設商店街で魚屋さんを経営しながら仮設住宅住民たちのコミュニティを作るために尽力している中、韓流ドラマやK-POPに関心がある人が多いことに気づいた。上野さんは仮設住宅団地のコミュニティ形成プロジェクトを進めているNPO法人チャイルド・ファンド・ジャパンに韓国語教室をお願いした。担当のマネジャーは例外のことであるがコミュニティ結成に役に立つと思ってインターネットで<韓国語>と<文化交流>で検索したところNPO法人日韓文化交流会と繋がった。
“日韓において積極的に文化交流活動とボランティア活動をしているNPO法人日韓文化交流会が一番適切だと思いました。チャイルド・ファンド・ジャパンは子供中心の支援活動を世界中で行ってきますが、NPO法人日韓文化交流会もアジアの子供たちを支援するGFSC活動をしているのでお互い共通点があり、このプロジェクトのパートナーになるには一番ふさわしいと思いました”(チャイルド・ファンド・ジャパン プロジェクトマネジャー)
今後、NPO法人日韓文化交流会は石巻市雄勝で推進している「希望の和太鼓プロジェクト」と共に新たに大船渡で始まる韓国語教室を全面的に支援していく方針である。講師募集及び教習法指導と教科書、教具を支援していくなかで、韓流体験、韓国ツアーなども計画できれば韓国語を通した交流や心のケア―につながるだろう。